3試合連続最多失点更新だけど

2014年 1月11日(土)
ラグビートップリーグのサイトには、前試合の戦評と両チームの監督・選手へのインタビューが掲載されているが、前節のパナソニック ワイルドナイツのものは、キヤノンイーグルスにとって無トライ50点差の敗戦であったとはいえ、なかなか厳しい内容だった。代表的なものを引用すると、
永友洋司監督「初戦にピークを持ってこざるを得ない我々と、逆に常勝チームはピークをずらしてきた結果です。」
北川智規ゲームキャプテン「トップリーグではあんなに簡単にトライは獲れません。ああ、あれで折れたな、と。」
要するに、永友監督は「イーグルスに最後まで優勝争いをする力はまだない」と言っているのだろう。また、1試合の中でも、優勝争いをするチームと前後半通して互角に戦う力はない、とも感じられる。
でもまあ、いいじゃないですか。トップリーグ2年目のイーグルスが、簡単に優勝できるとは、さすがに思っている人は少ないだろう。1年目は上位チームには歯が立たず、2年目の今期は少なくとも8月31日の開幕戦から12月14日までの3か月半は、上位とも互角、は言い過ぎかもしれないが、それなりの戦いをすることはできた。この3か月半を5か月に、6か月に、と伸ばしていくことにより、優勝争いに割って入れるチームになることができる、ということだ。
1つの試合でもそうだ。たとえ今は、上位チームに食い下がれるのが前半40分だけだったとしても、それが60分、70分、と伸ばすことができれば、80分間互角に戦うことができるようになるのである。
という、期待を持ち続けることができるのかどうか。第2ステージ第6節の、常勝中の常勝、トップリーグ3連覇を目指すサントリーサンゴリアスとの対戦で確かめてみることにしたい。

ニッパツ三ツ沢球技場は3度目である。横浜駅でバスを1本見逃してしまい、次の相鉄バスに。車内のにぎやかな子供とそのお母さんたちも、ラグビー観戦のようだ。
今日は年に1回の会員証を忘れる日だったので、イーグルスのテントで名前と生年月日を記入して入場券をもらう。最初の頃は生年月日を口頭で言ったり、パソコンで照合したりという手続きがあったが、いつの間にか簡略化されていた。前回はリコーブラックラムズ戦だったので、双方のファンが早くから長い列ができていたが、今日はさすがにそれほどではないようだ。

自動販売機が見当たらないので、「第一レストハウス」でお茶を購入。ここでは、狭いながらも食堂になっており、壁を見ると中華料理が充実しているようだ。さすがは横浜である。

競技場の周りでは、女の子達がラグビーの練習中。前座試合として行われるミニラグビーに出場するのだろう。コーチが、「いつも練習している子と違うんだから、ちゃんと声出して」と言っているので、混成チームなのだろう。

入口の前で知人と出会ったので、談笑している間に開場時間。まずは、前座の女子ミニラグビーをのんびり観戦する。

同時に小学3・4年生と、小学5・6年生の2試合が行われる。3・4年生は7人、5・6年生は9人で、中学生になるとさらに増えるとのこと。ルールには大きな違いはなく、好プレーもいろいろあって、なかなか楽しめた。

その女子ミニラグビー選手をエスコートキッズにして入場し、試合開始。
サンゴリアスの選手は、さすがに個々の動きがよく、イーグルスのキックオフ以降、ずっとボールを保持している。ボールを持った選手の前進も鋭いが、イーグルスも何とか防御。その結果、まず前半5分にペナルティキックを得て、三友良平が決めて3対0と先行。しかし、8分にはトライを返され、ゴールも成功して3対7。
三友も相変わらず安定しているが、サンゴリアスのニコラスライアンのゴールキックも鮮やかだ。ポールの上端に当てて、それをゴールさせるという離れ業も見せてくれた。
サンゴリアスは、動きに勢いがある分、ノックオンの仕方なんかも結構派手。そこを突いて、前半16分にカラム=ブルースのトライで10対7と逆転。前半25分に再び10対14とされるも、29分には10月26日以来の先発となった橋野皓介が、鮮やかに相手をすり抜けてトライ。15対14!
さらに、前半35分には自陣でのパスをうまくカラム=ブルースが奪い取り、長躯独走してトライ!最後、追いついてきた相手を巧みにハンドオフしたところは、ブルースの得意なところ。22対14!
しかし、そこはさすがサンゴリアス。トライとペナルティゴールを重ね、22対24と前半を終えるまでに、きっちりと逆転をしてきた。

試合が始まる前、初めて聴くラグビーの歌が何度も流れていたので、神奈川県ラグビー協会の歌かと思っていたら、ミック入来という人の「トライトライトライ」で、ハーフタイムに本人登場。近鉄ライナーズの応援団長かと思ったが、そうではなかったようです。

後半開始早々、4分にトライを奪われ22対31。7分にペナルティを得たイーグルスは、ゴールを選択して25対31と点差を詰めたが、得点的にはここまで。
16分に原田季郎のタックルが、双方の勢いのために相手を頭から落とすような形になってしまい、「危険なプレー」として10分間退場したり、後半開始時点から投入したアイザイア=トエアバが16分に交替してしまったこともあり、相手にトライを量産され、結果的には25対58の敗戦となった。

3試合続けて最多失点を更新することにはなったが、まだまだ今期は終わっていないということを見せてくれた試合だった。前半の得点はどれも見事だったし、防御でも見せてくれた。
第5節に続いて連勝したトヨタヴェルブリッツと、敗れたものの7点差以内の勝ち点1を上げたNECグリーンロケッツに抜かれて、A組最下位となったイーグルスだが、最終戦となる19日(日)のヴェルブリッツ戦に勝てば、最低でも7位だし、6位の可能性も十分にある。5連敗となったが、次節では勝利して、ワイルドカードトーナメントを勝ち抜いて日本選手権に進出してもらいたいものだ。
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