秩父宮の風寒し
2012年12月22日(土)

ラグビートップリーグの第11節が終わった時点で、キヤノンイーグルス周辺(逆転の可能性がある)の順位は次のようになっていた。
| 順位 | チーム | 勝点 | 勝 | 負 | 分 | 差 | 得 | 失 | T | G |
| 8 | リコーブラックラムズ | 28 | 5 | 6 | 0 | 32 | 294 | 262 | 39 | 27 |
| 9 | NTTコミュニケーションズシャイニングアークス | 23 | 5 | 6 | 0 | -77 | 199 | 276 | 19 | 16 |
| 10 | NECグリーンロケッツ | 22 | 4 | 7 | 0 | -29 | 310 | 339 | 42 | 35 |
| 11 | キヤノンイーグルス | 19 | 3 | 8 | 0 | -31 | 273 | 304 | 35 | 25 |
| 12 | 九州電力キューデンヴォルテクス | 14 | 2 | 9 | 0 | -258 | 206 | 464 | 30 | 16 |
残り2試合なので、最大得られる勝ち点は10。10位以上であれば、日本選手権出場をかけたワイルドカードトーナメントへ出場することができる。逆に、13位の福岡サニックスブルースは勝ち点6なので、イーグルスが13位以下になる可能性はなく、入れ替え戦は回避、即ち来期もトップリーグに残留することが確定している。
トップリーグ1年目であるイーグルスのファンとしては安堵しつつも、ワイルドカードトーナメント進出、かつ来期のチーム数増(14→16)がなくても入れ替え戦がなかった10位以上にはなってほしいところ。まあ、あと2試合ではなく、もう少し選手の活躍を見たいなあ、というのが、もっと率直な気持ちである。
ということで、第12節のグリーンロケッツ戦。イーグルスとしては、リーグ戦最後かつ今年最後の秩父宮ラグビー場の試合であり、関東地方でも最後である。以前に書いたように、秩父宮では5連敗中、関東地方では7連敗中のイーグルスとしては、必勝を期していることであろう。

イーグルスのメンバーは、菅原崇聖(1)が復帰して、ここ2試合先発の宍戸要介が外れた。前節の前半で交替したが、怪我なのだろうか。山路泰生は17番で、3試合連続のメンバー入りかつ関東では初メンバー。坂下拓也(16)はヤマハ発動機ジュビロ戦(10月27日)にメンバー入りしたものの出場機会がなかったが、今回はどうだろう。
さらにアルベルト=ヴァン=デン=ベルグ(4)も復帰し、高根修平(6)が神戸製鋼コベルコスティーラーズ戦(9月15日)以来のメンバー入り、鷹クロフォードアストン(8)も3試合ぶりの復活。
バックスは、ずっと先発を続けてきた三友良平が外れた。宍戸と同じく、前節に後退しているので怪我かと思われるが、試合前の「FOR ALL Shake Hands!」に出るようなので、大きなものではなさそうだ。最終戦には出て、あと5となった通算100得点を達成してほしい。替わってティム=ベネットが12番に入り、大居広樹(11)も先発。アイザイア=トエアバ(21)は3試合ぶりにメンバー入りし、新井光(22)は控えに回った。
前節の外国人選手はトマシ=ソンゲタとカラム=ブルースの2人だったが、今節は4人(ベネットはアジア枠)。同時に出場できるのは2人までなので、このあたりも試合の鍵になるかもしれない。

週間予報では雪、前日ぐらいからは午前中か午後の早いうちまでは雨の予報だったが、開場の11時頃には、まだ冷たい雨が降り注いでいる。さすがの私も屋根のあるところに座りたいので、早めに行って雨にぬれた切符を受け取って入場。とりあえず自分の席を決める。知人に席の確保を頼まれていたが、秩父宮の自由席では屋根のある部分は限られているので、おそらく無理だろう。
第1試合はNTTコミュニケーションズシャイニングアークス対近鉄ライナーズ。ライナーズ応援団長(?)のおっちゃん(前記事参照)は、屋根のところに来てライナーズポンチョのおばちゃんたちと歓談した後、「ほんなら、わしあっちで応援するから」と果敢に氷雨のバックスタンドに向かった。さすがである。シャイニングアークスの黄色い旗も、バックスタンドに翻っていた(ついでに言うと、第2試合のグリーンロケッツ応援団もバックスタンドだった)。
グラウンドは湿地帯のような状態で、さすがに厳しい様子。手が滑ってのノックオンは多発するし、ボールを受けて転びそうになっている選手もいた。とにかく点を取れるときに取っておこうということだろう、ペナルティゴールが多用される。後半20分に、ようやくライナーズが今試合初トライを取るが、シャイニングアークスも1本返して13対10で逆転勝利となった。

第1試合の終盤には風が巻き始め、屋根のある私の席にも雨がかかるようになってきた。しかし、第2試合の始まる頃には小降りになり、メインスタンドの前方や、バックスタンドに座る人も多くなってきた。先々週の鳴門もそうだったが、イーグルスの試合開始に合わせて天候が回復する、という傾向があるらしい。
しかしながら、試合は厳しい展開。グリーンロケッツの選手がボールをもつと、タックルを受けながらも確実に前進してくるのに対して、イーグルスは好機をつかめない。前半5分と15分にトライを奪われ、0対10。その後は何とかしのぎ、3月に日本選手権で対戦した時のようではなかったものの、あまり見せ場を作ることができずに前半を終わってしまった。

天気が回復し、多少晴れ間も見え始めた後半。まだまだ10点差なので十分逆転可能だったが、3分にPGを決められた後、7分にもトライ(ゴール成功)で、0対20と一気に差を広げられる。その後も2トライを重ねられる一方、いくつかのチャンスも反則で逃してしまったイーグルスは、0対34で今季初の零封負け。
もちろん、4試合続けて得てきた勝ち点もなく、揃って勝ったシャイニングアークスとグリーンロケッツに勝ち点8の差をつけられ、今期11または12位になることが確定、即ちワイルドカードトーナメント出場の可能性がなくなった。
ということで、今期は年明け1月 6日のパナソニックワイルドナイツを残すのみ。この強豪にどのような試合を見せてくれるのか、今期の集大成としてもらいたいものだ。
こういう状態でした。屋根付きの自由席は少ないですからね。
第2試合のハーフタイムに行われた、青山学院大学ダンスサークルチャッターズの演技。雨が止んでて良かったです。
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