強敵！秩父宮: はまぐりはむしのどく

キヤノン株式会社の本社は東京（大田区だけど）、キヤノンイーグルスの練習場も東京（町田市だけど）。ラグビートップリーグでの「本拠地」については調べてみようと思いながらそのままにしているが、イーグルスのホームグラウンドが秩父宮ラグビー場だと言っても、大きな間違いではないだろう。

ところが、実はイーグルスの秩父宮での成績は芳しくない。振り返ってみると、

	日付			勝敗	得失点
1	2009年 9月20日	トップイースト	横河武蔵野アトラスターズ	●	18-47
2	2009年11月 3日	トップイースト	東京ガスラグビー部	●	17-36
3	2010年11月13日	トップイースト	セコムラガッツ	○	55-0
4	2011年 1月15日	トップチャレンジ１	ＮＴＴドコモレッドハリケーンズ	●	7-38
5	2011年 2月12日	トップリーグ入替戦	ＮＴＴコミュニケーションズシャイニングアークス	●	19-31
6	2011年11月26日	トップイーストディビジョン１	栗田工業ラグビー部	○	84-21
7	2011年12月11日	トップイーストディビジョン１	クボタスピアーズ	○	31-15
8	2012年 2月11日	トップチャレンジ1	九州電力キューデンヴォルテクス	●	17-68
9	2012年 9月 7日	トップリーグ	東芝ブレイブルーパス	●	15-21
10	2012年 9月15日	トップリーグ	神戸製鋼コベルコスティーラーズ	●	22-32
11	2012年 9月22日	トップリーグ	サントリーサンゴリアス	●	17-42

と、通算3勝8敗の勝率0.273。しかも、敗れた試合は先月のブレイブブルーパス戦を除き、すべて30点以上取られている。

さらに、対戦相手はヤマハ発動機ジュビロ。今期は開幕から4連勝し、ここまで5勝2敗で勝ち点23の4位につけている好調さはもちろん、今夏のオープン戦で2度対戦し、8月 1日は17対38、8月17日は0対72で敗れている相手である。その上、昨年11月 6日にはＢチーム同士の練習試合を行い、清宮克幸監督から「強化を初めて3年目にしては良いチームですね。（中略）トップリーグの選手はとにかく精神的にも肉体的にもギリギリのところでラグビーに取り組んでいます。」と言われているのである。

と、やや悲観的なことを頭に思い浮かべながら、秩父宮に向かった。

メンバーは前節で怪我をしたのかフッカー金子大介が今期初めて外れ、山本貢が先発。清水直志も外れてアルベルト=ヴァンデンベルグ。バックスは田井中啓彰がフルバックで先発となり、橋野皓介がウイング、大居広樹がセンターに回ってる。控えには坂下拓也と新井光が今期初めての登録となった。昨季までほぼフル出場を続けていた新井光のトップリーグ初出場なるかも期待したいところだ。

試合は、早々にジュビロがペナルティゴールを狙うが失敗、対する三友良平は正確に決めて3対0と先制。その後は攻め続けるもののなかなか決定打を欠いたが、ボールを持ったアルベルトが201cmの長身を横にごろんと転がしてゴール前に迫り、177cmの福居武が手を思いっきり伸ばしてトライ！三友良平が5試合ぶりにゴールを失敗したものの、10対0とリードした。

しかし、これで逆に火が付いてしまったか、ジュビロが猛攻。直後のトライ・ゴールで1点差に迫ると、20分間で5トライをされてしまった。とにかく、動きが一瞬速い印象。速い分だけ余裕があり、少しパスにミスが出たりしても、失敗につながらず攻撃が続けられるのだ。8対31でハーフタイム。

このままずるずると行ってしまうのか。ちょっと2月のヴォルテクス戦が頭をよぎったが、その時のイーグルスとは違っていた。後半が始まってから攻撃を続け、ゴール前に迫った9分にトマシ=ソンゲタ、竹山浩史、新井光、アイザイア=トエアバの４選手を一気に投入。即座にソンゲタが突進しトライ！その後もトエアバが鋭い動きでトップリーグ初トライ！新井もライン際ながら押し出されない走りを見せてくれた。結果的には後半は3トライで17対5。25対36で7点差以内の勝ち点1は得られなかったが、4トライのボーナス勝ち点1を加えることができた。

これで2勝6敗、勝ち点12の10位で「ウィンドウマンス」と呼ぶらしい11月のトップリーグ休止期間に入る。次の試合は12月 2日（日）で、残りはもう5試合。下位に昨年4位のＮＥＣグリーンロケッツがいるのは不気味だが、今日の後半の勢いを維持して、少しずつ順位を上げていってほしいものだ。関東地方の試合はあと1つしかないしね（笑）。

菅平からのりんご、きのこ、にんにく等が販売されていた。無料のガラガラは白玉でチョコレート１個。