王者の壁は厚かった、そして…

２０１２年 9月22日（土）

ラグビートップリーグ第4節。キヤノンイーグルスは秩父宮ラグビー場での「トップリーグ優勝経験チームに挑戦シリーズ」第3弾で、いよいよ昨期の覇者サントリーサンゴリアスと対戦する。

フォワードはアルベルト=ヴァンデンベルグが左ロック、清水直志が右フランカーで、いずれも今期初出場。ケーン=トンプソンと竹山浩史は控えに回った。さらに、ナンバーエイトはトマシ=ソンゲタが先発し、昨期トップリーグ昇格の原動力となったヴァンデンベルグとソンゲタが揃った。

バックスは橋野皓介をスタンドオフに、和田拓キャプテンをフルバックに戻し、中田慎二が左ウイングで先発となった。

この日は第2試合が東芝ブレイブルーパス対パナソニックワイルドナイツで、2試合で昨期上位3チームがすべて見られるということもあり、客席は早くからかなりの出足。イーグルスファンのみならず、第2試合両チームのファンもイーグルスを応援してくれるだろう。ちなみにイーグルスサポーターズクラブは会費1000円でイーグルスの全試合が無料観戦できるので、相手チームやダブルヘッダーの別試合のファンの方もお得ですよ（笑）。

前回書いたように、ここ2試合のイーグルスは前半、特に序盤の失点が敗戦につながっているので、まずはそこが注目だったが、何と開始3分でティム=ベネットがトライを決めて7対0！もっとも、昨期日本選手権でのＮＥＣグリーンロケッツ戦でも、最初にトライで得点したのはイーグルスだったなあ、と余計な記憶が頭をよぎるが、今日は大丈夫、だと思いたい。実際、前半20分前後にペナルティゴールとトライ（ゴール失敗）で7対8と逆転されるが、即座に名手三友良平がペナルティゴールを返して10対8と再逆転。これは、後半が楽しみ、と期待したのだが…。

残念ながら、2トライに終わり敗戦。何度も攻め込む場面があったのだが、相手の防御の厳しさに耐えかねたのか、ラックでの反則等が続き、トライにつなげることができなかった。

強豪との対戦が続いたこの3戦。結果的にはブレイブルーパス戦の勝ち点1にとどまったが、いずれの試合も完敗ではなく、十分に手ごたえのある試合ができたのではないかと思う。1週間あいて、10月はまた4週連続の試合となるが、対戦相手は同時に昇格した九州電力キューデンヴォルテクスと、昨期7～9位のチーム。どのような結果を残すことができるのか、期待したい。

第2試合も観戦。写真はワイルドナイツのソニー=ビル=ウィリアムズ選手。私でも名前を知っている（名前ぐらいしか知らないけど）程の知名度のある選手で、登場時はもちろん、ボールを持つだけで観客席で大きな歓声が上がった。得意技だというオフロードパス（タックスされた状態から出すパス）を何度も見せてくれたし、相手ゴール前のラインアウトのボールを走りこんで受けてのトライは鮮やかだった。

それ以外の選手のパワーや技も素晴らしく、優勝を狙う強豪同士の対戦にふさわしい、見ごたえのある一戦だった。ブレイブルーパスは、イーグルスとの対戦で調子をおろしていたわけではないのだろうが、かなりの違いが感じられた。

この日は、ボールボーイを「オヤジ」が務める日でした。