イーグルス対スピアーズを予測してみる

ということで、ラグビートップイーストリーグディビジョン1は、12月11日（日）14時00分から秩父宮ラグビー場で行われるクボタスピアーズ対キヤノンイーグルスの1試合を残すのみ。この試合で勝った方が優勝、とは、関東ラグビーフットボール協会も粋な試合日程を組んだものだ。さすが、日本ラグビー協会やトップリーグを差し置いて、ドメインrugby.or.jpを取得したセンスは伊達ではない。

どちらが優勢なのか気になるところだが、やはりあくまでも2部リーグとあって試合予想等は見られないので、勝手に予測してみることにした。ただ、スピアーズの試合は見たことがないし、そもそも見て何かがわかるほどのラグビー通でもないので、今期の両チームの成績だけを材料にしてみる。

方法は単純で、両チームの対戦相手別の得失点の比率を比較してみる。即ち、同じ相手にスピアーズが40対20、イーグルスが30対10で勝っていたら、スピアーズは40÷20で2.0倍、イーグルスは30÷10で3.0倍強いとみなし、イーグルスが3.0÷2.0で1.5倍有利ということに使用、というものである。

位	チーム	S	率	E	率	比率
3	三菱重工相模原ダイナボアーズ	20-9	2.2	22-22	1.0	2.22
4	釜石シーウェイブスR.F.C.	13-8	1.6	87-10	8.7	0.19
5	東京ガスラグビー部	36-7	5.1	45-22	2.0	2.51
6	栗田工業ラグビー部	33-6	5.5	84-21	4.0	1.38
7	秋田ノーザンブレッツR.F.C.	83-12	6.9	104-3	34.7	0.20
8	日野自動車レッドドルフィンズ	66-7	9.4	83-5	16.6	0.57
10	日本IBMビッグブルー	55-0	∞	54-10	5.4	∞

「Ｓ」がスピアーズ、「Ｅ」がイーグルスの各対戦相手別の得失点で、「率」は得点÷失点、「比率」はスピアーズの「率」をイーグルスの「率」で割ったもので、1を越えている（青文字）ならスピアーズ、1未満（赤文字）ならイーグルスが優勢、ということになる（横河武蔵野アトラスターズはイーグルスが不戦だったので省略）。これだけ見ると、シーウェイブスを除くと上位チームに対してはスピアーズが優勢に見える。

得失点や、トライ・ゴール数を見てみよう。

位	チーム	得	失	差	T	G
1	クボタスピアーズ	353	63	290	53	35
2	キヤノンイーグルス	479	93	386	68	59

スピアーズは8試合、イーグルスは7試合の合計。試合数が少ないにもかかわらず、得点・トライ・ゴールともにイーグルスがスピアーズを上回っている（失点も多いけど）。

1試合平均でみると、

位	チーム	得	失	T	G	G率
1	クボタスピアーズ	44.1	7.9	6.6	4.4	66%
2	キヤノンイーグルス	68.4	13.3	9.7	8.4	87%
	比率（E÷S）	1.55	1.69	1.47	1.93	1.31

「Ｇ率」はトライ後のゴールの比率（即ちPG・DGは考慮せず）。「比率（E÷S）」はイーグルスの数値をスピアーズのそれで割ったもの。

イーグルスは平均得点で1.55倍、平均トライ数で1.47倍もスピアーズを上回っている。一方、失点が少ないスピアーズは当然トライされた数も少なく、0が3試合、1が3試合、2が2試合で平均0.9。イーグルスは0が1試合、1が2試合、2が1試合、3が3試合で平均1.9。イーグルスは先期11試合中4試合あった完封が1試合もなく、半分以上の試合で2トライ以上を喫している。

イーグルスで特筆できるのは、ゴール成功率の高さ。先期正確なゴールを決め続けたカラム=ブルース選手が怪我のようで1試合も出場していないが、三友良平選手がそれを補って余りある活躍を見せている。7試合中6試合に出場し、トライ後のゴールは45本中42本、PGは7本すべてを決め、成功率は52分の49で94%である。1トライながら5PGで引き分けに持ち込んだダイナボアーズ戦のように、キック力の差が勝負を分ける試合になるのではないだろうか。

キックオフは11日（日）14時00分。秩父宮ラグビー場は、12時だと北側（メインスタンドから見て左側）の真正面に太陽が来て不利なようだが、14時ならあまり影響はないだろう。天気予報も悪くなく、どんな試合になるのか楽しみだ。