盛岡南でついに首位
2011年11月12日(土)

ラグビートップイーストリーグの試合競技場の決め方がどうなっているのか知らないが、基本的には双方の地元で交互に開催されるようだ。現在、関東地方以外にあるのは秋田ノーザンブレッツR.F.C.と釜石シーウェイブスR.F.C.だが、キヤノンイーグルスは先々期はシーウェイブスと釜石で、先期はノーザンブレッツと秋田で試合を行っている。どちらの試合も観に行かなかったので、今期は釜石で試合があるものと、楽しみにしていた。
だが、発表された試合日程を見ると、シーウェイブス戦は盛岡南公園球技場。東日本大震災の津波で大きな被害を受けた釜石だが、10月23日と11月 5日には釜石市営陸上競技場で試合を行っており、ラグビーの試合ができないわけではない。どうやらトップリーグの公式戦と組み合わせての、盛岡での開催となっているようだ。

ということで、往復の新幹線の切符を20%割り引きの「トクだ値」で購入し、東京7時32分発の「はやて」15号で出発。東京駅から「はやて」に乗るのは、去年の11月以来。駅弁を食べてひと眠りすると、窓の外は霧で真っ白。どうやら郡山と福島の間あたりらしい。この後ずっと霧が続くが、盛岡に近づくとすっきり晴れて、9時58分盛岡着。在来線の乗り換え通路で知人(会社の大先輩ですが)に声を掛けられ、普通一ノ関行きで2駅の岩手飯岡で降りる。新幹線の高架の真下にある駅の周囲は、盛岡郊外の住宅地。地下道で東北本線をくぐり、住宅地から田んぼの中の道に出ると、どうやら目の前に見あるのが球技場のようだ。

球技場は、メインスタンドを軸にAグランドとBグランドが線対称になっている。たどり着いたのは北ゲート(上写真の案内図では下側)だが、イーグルスのテントは南ゲートにあるようなので、Bグランドの3辺をぐるっと迂回した。

先に目に入った赤いテントは、NTTドコモレッドハリケーンズのもので、イーグルス対シーウェイブスの後のトップリーグ公式戦で、東芝ブレイブルーパスと対戦する。その先にイーグルスのテントがあり、向かいがシーウェイブス。シーウェイブスの方は、テレビが取材をしていた。

入場券を受け取ってさっそく入場すると、岩手県産の牛乳が配られていたので、ありがたくいただく。同時に米5kgが当たる抽選券も配布されていたが、こちらは当たらなかった。試合が行われるのはAグランドなので、まずは席を確保する。

常設の売店はないが、近くのセブンイレブンが出店していた。おにぎりとパンとフランクフルトを買い、昼食。おやつにあんまんも食べた。

きれいな芝のグランド。メインスタンド側にはベンチ状の椅子があり、向こう側は芝生席。「中央席」は2000円、その他は1300円。全席自由。

トップイースト戦の前に、女子7人制ラグビーの試合があった。黒が秋田ノーザンブレッツプレアデス、青が東北太平洋連合(青森・岩手・宮城の女子中学生)。プレアデスにとっては初の対外試合だったそうだが、連合チームとの一体感の差もあるのか、快勝した。キックが難しいようだったが、双方共にバックスの快走やタックルはなかなかだった。

震災被災者への黙祷があって、12時00分試合開始。シーウェイブスは2敗しているが、前節ではイーグルスが引き分けた三菱重工相模原ダイナボアーズにあと1歩で引き分けという惜敗だったので、実力は拮抗しているようだ。実際、前半10分ぐらいまで双方譲らぬプレーを見せたが、まずシーウェイブスが先制トライで0対5。前節では後半に東京ガスラグビー部の追い上げを受け、永友洋司ヘッドコーチが「ゲームフィットネスが十分ではなかったことは反省点」とコメントしているイーグルス。前半では、イーグルス側からシーウェイブス側に向かって強めの風が吹いており、優勢に進めたいところだったが、先制点を許してしまった。バックスタンドには、何本もの大漁旗が翻る。

ところが、その直後に甲斐洋充選手がトライを返して7対5と逆転すると、一気に攻勢に転じてトライを量産し始める。橋野皓介選手、神白拓選手、再び神白選手がトライで28対5。クボタスピアーズもダイナボアーズも取れなかった、シーウェイブスからのボーナス勝ち点(4トライ)を、前半20分過ぎに獲得した。今日はパスが観ていて気持ちよいように決まり、相手の防御を抜いてイーグルスの選手が走っていく。結局、7トライ7ゴール1PGの52対5で前半を終了した。
釜石市にある中田薬局の「ナカピー」。旗に隠れてしまったが、胸には「かまいし」と書かれている。

後半。約5分でシーウェイブスがトライを決め、52対10。前半に続いて最初のトライをされてしまったが、後半はどうだろうか。しかし、今日は最後まで手を緩めることなく、終盤には今期初出場となる日本代表アリシ=トゥプアイレイ選手も登場してトライ。後半35対5で、87対10の快勝。11トライ11ゴール1PGで、三友良平選手が12本すべてのゴールを成功させたのも大きかった。後のトップリーグの試合でも、合計ゴール成功率は12分の10ですからね。

今日のイーグルス応援団は、キヤノンアスリートクラブ九州の赤いジャンバーを着用。応援席が真っ赤でそろっていると、選手も気合が入るそうです。

14時00分からは、トップリーグの試合。先期トップチャレンジ1でイーグルスを破ってトップリーグに昇格したレッドハリケーンズだが、ブレイブルーパスの前には終盤の1トライで一矢を報いたのみで、7対73の完敗。両チームとも迫力とスピードがすごかった。

9ゴールを決めて「マンオブザマッチ」に選ばれたブレイブルーパスのデイビッド=ヒル選手のインタビュー。質問も答えも日本語です。

試合後に用意されていた軽食類は、選手同士の交流の為か。おにぎりがおいしそうでした。
スピアーズと東京ガスは今節試合がなく、ダイナボアーズは不戦勝だったので、上位の順位は下記の通り。
| 位 | チーム | 勝 | 敗 | 分 | 勝点 | 得 | 失 | 差 | T | G |
| 1 | キヤノンイーグルス | 6 | 0 | 1 | 31 | 395 | 72 | 323 | 55 | 46 |
| 2 | 三菱重工相模原ダイナボアーズ | 6 | 0 | 1 | 30 | 230 | 67 | 163 | 33 | 25 |
| 3 | クボタスピアーズ | 6 | 0 | 0 | 29 | 297 | 47 | 250 | 45 | 30 |
| 4 | 釜石シーウェイブスR.F.C. | 4 | 3 | 0 | 21 | 133 | 153 | -20 | 23 | 11 |
| 5 | 東京ガスラグビー部 | 4 | 2 | 0 | 18 | 127 | 131 | -4 | 18 | 10 |
イーグルスが勝ち点5、ダイナボアーズが勝ち点4で、共にスピアーズを抜きそれぞれ1・2位となった。シーウェイブスは残り2試合なので最大勝ち点31にとなり、2位以上になるのは極めて厳しい状況。東京ガスは最大勝ち点33で、ダイナボアーズ・スピアーズとの対戦を残しているだけに、可能性はなくはない。
11月19日はダイナボアーズ対スピアーズの大一番。ここで勝った方が、2位以上を確保してのトップチャレンジ進出に大きく近づくことになる。

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