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2010.12.16

時間帯別に得失点を見ると

11戦全勝で優勝のキヤノンイーグルスだが、どうも試合開始直後の調子がよくないように感じる、と前にも書いたことがあるが、「感じる」だけではなんなので、実際に調べてみなければならない。

関東ラグビーフットボール協会のサイトに公式記録が掲載されているので、これを元に5分ごとの得点・失点を計算してみた。

【キヤノンイーグルス】
  5 10 15 20 25 30 35 40 45 5 10 15 20 25 30 35 40 45
17 35 27 38 15 43 40 39 17 271 36 46 57 38 45 47 43 51 7 370 641
17 0 7 0 8 3 0 7 7 49 3 0 7 5 12 5 5 7 0 44 93

表の見方だが、トップイースト11試合の合計点で、前後半それぞれ開始から5分までの得失点、6分から10分までの得失点…と順に並んでいる。

すると、何と試合開始から5分までは、得点と失点が同じ17点なのである。全失点が93点なので、失点のうち18%を開始5分までに取られているのである。

5分までに失点した相手は三菱重工相模原ダイナボアーズ(7点)、秋田ノーザンブレッツ(3点)、日野自動車レッドドルフィンズ(7点)。最終的にはそれぞれ76対8、92対12で圧勝したノーザンブレッツ戦、レッドドルフィンズ戦でも、開始5分までに失点してしまっている。ただし、3試合とも開始10分までには同点または逆転しており、その点を逆にイーグルスの強さと見ることもできるだろう。

では、他のチームはどうだったのだろう。トップイースト2位の東京ガスラグビー部、3位のダイナボアーズについても調べてみた。

 

【東京ガスラグビー部】
  5 10 15 20 25 30 35 40 45 5 10 15 20 25 30 35 40 45
38 22 13 24 24 31 21 48 17 238 41 41 17 17 19 42 41 33 22 273 511
6 7 0 22 0 18 12 3 6 74 3 5 21 0 14 19 7 3 5 77 151
 
【三菱重工相模原ダイナボアーズ】
  5 10 15 20 25 30 35 40 45 5 10 15 20 25 30 35 40 45
24 12 43 31 17 33 33 31 19 243 36 36 31 42 33 31 26 66 10 311 554
7 6 3 8 11 6 3 0 0 44 23 11 0 19 7 14 11 0 0 85 129

 

目を引くのが、東京ガスの序盤の失点の少なさ。開始15分まででも13点しか取られておらず、イーグルスの5分までの失点を下回っている。序盤についてはダイナボアーズも同じで、15分までの失点は16点で、これもイーグルス以下。両チームとも15分までに許したトライは1本ずつしかない。

ところが、ダイナボアーズは後半一気に崩れてしまう。前半の失点は44点で、イーグルスの47点より少ないのに、後半では、前半のほぼ倍となる85点を失っている。イーグルスと東京ガスは、前半と後半の失点がほぼ同じ。80分を戦うスタミナの問題だろうか。イーグルス戦では前半リードしていたものの、後半に逆転されている。

あと、前半より後半の得点が多いのは3チームに共通しているが、イーグルスとダイナボアーズは満遍なく5分で30点以上得点している(ダイナボアーズの35分は26点だが)のに対し、東京ガスは15・20・25分が10点台になっている。イーグルス戦で後半1分に3点差まで迫ったものの、21分にトライするまでに2トライを奪われて突き放されていた。

まだまだ分析はできそうだが、イーグルスがトップチャレンジ1で対戦するNTTドコモレッドハリケーンズ(トップウエストA)、九州電力キューデンヴォルテクス(トップキュウシュウA)についても見ておこう。トップウエストAは関西ラグビー協会のサイトに詳細な記録がなかったので、レッドハリケーンズのサイト(ちゃんとパソコンでも見られます)を参照した。

【NTTドコモレッドハリケーンズ】(7試合)
  5 10 15 20 25 30 35 40 45 5 10 15 20 25 30 35 40 45
7 27 7 24 14 27 19 35 20 180 20 17 19 19 28 21 31 19 28 202 382
3 7 0 7 10 0 5 0 0 32 6 0 7 10 3 3 0 3 7 39 71
 
【九州電力キューデンヴォルテクス】(6試合)
  5 10 15 20 25 30 35 40 45 5 10 15 20 25 30 35 40 45
14 24 19 21 19 46 28 52 0 223 26 38 26 26 26 40 17 62 14 275 498
0 0 0 3 0 0 0 0 0 3 7 7 7 12 0 0 0 7 0 40 43

比較的得点も失点も、満遍ないのがレッドハリケーンズ。得点の前後半比率は東京ガスに近いが、東京ガスのように時間帯面での「谷間」は見当たらない。

一方、ヴォルテクスの6試合で前半失点3というのは驚異的だが、全試合で55点以上を挙げて44点差以上で勝っており、リーグのなかで力が突出している結果と見た方がよさそうだ。逆に後半、特に後半の20分までに失点が集中しており、前半に互角に近い戦いをしておけば、後半で突き放せるのかもしれない。

 

とにかく、やはりイーグルスは序盤5分までがひとつの鍵だった、ということですね。

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