霧に巻かれて
まさか自分が日本シリーズを見に来ることになるとは、つい最近まで想像することもできなかった。。
マリーンズを応援しているからじゃありませんよ。日本シリーズなんて超満員だし、切符を取るのが大変だし、そんな苦労をする気はさらさらない…というのが筆者の考え方のはずだった。それがこんなことになるとは、と自分でも驚いているのである。男子三日会わざれば活目して見るべし、だ。
ということで海浜幕張駅。まずはポスター。いつもの階段の壁は幕張メッセで行われている自動車関係の展示会のもので占められており、階段から改札口に向かう海側の通路の壁に貼られていた。
こんな感じで、写真右側のものを除けば文章のみ。曰く、
- ひしめくスタンド。地鳴りの歓声。最高のチームメイト。頼もしいスタッフ。美しいグランド。そして、最強のライバル。僕たちはいま、日本でいちばん幸福な野球選手だ。
- 肌寒い日も、陽射しの照りつける夏も、小雨の降る夜も、つむじ風の日も、スタジアムに通ってくれたあなたのために。でっかいチャンピオンフラッグを、きっと、マリンにかかげてみせる。
- 「俺たちの誇り」あなたたちは僕らを、そう歌う。ファインプレーには熱く、つまらぬミスには厳しく、鼓舞しつづけてくれる。あなたたちこそ、僕たちの誇りだ。ともに、美酒に酔おう。
- 「プロ野球崩壊の年」と言われた。それでも、僕らにはいつも熱い風が吹いた。千葉マリンスタジアム。年間観客動員数、過去最高。新しい歴史は、ここ千葉からはじまる。
- 数年前は、遠い夢だった。今年の春、希望ある夢になった。夏、それは手の届く夢に変わり、今、夢から現実に変わろうとしている。絶対に逃がしてたまるか。
- 最後にひとつ、お願いがある。あと4勝、ありったけの声援で僕たちを支えてくれ。ノドを潰す覚悟で、スタジアムへ来てくれ。すべてのプレーを、僕達と一緒に戦ってくれ。
順不同です。
改札外で入場券のようなものが売られていたので「当日券?」と思ったが、幕張メッセの展示会のものだった。ちなみにこちらのポスターも赤と黒なので、駅構内は赤黒く染まっている。
一歩外に出ると、ダフ屋ではなく本日の入場券を求める人たちが、段ボールにその気持ちを書いて掲げている。こんなのを見るのは、歌舞伎座での桂米朝落語会以来だ。結果的に場内には空席がなかったわけではないのだが、彼らは観戦することができただろうか。私も第7戦なら1枚あるんですけどね。ご希望の方はこちらからどうぞ。
バスでマリンスタジアムへ。
開場30分以上前だが、球場の周りは既に人で埋まっている。三塁側の入り口あたりにも、縦縞の服を着た人が多い。背番号7で「IMAOKA」…あれっ?そりゃそうだ、縦縞と言えばタイガースですからね。そういう趣旨のことを書いて、左翼側外野席で掲げている人もいた。とにかく、両球団の服であふれかえっているのである。
ステージでは何もやっておらず、M☆splash!!はお菓子を配っていた。別に優勝にちなんだものでもなんでもないのだが、観戦中のいいおやつになりました。
日本シリーズは全席指定なので、開場30分前だと列はさほど長くはない。入場し、公式プログラム(1000円)を購入。新聞をまとめたものが売られているので、優勝翌日の各紙ならと思って財布を出しかけたが、プレーオフ中のスポーツニッポン7日分だった。それでも買ってしまいましたけど(1000円)。
試合前に開会式。コミッショナーの挨拶とか選手宣誓でもあるのかと思ったら、国旗掲揚と両チーム選手の紹介だけだった。紹介も良いけど、試合前にしばらく立っていなけりゃならないというのは選手にとってはどうだろう。守備練習の時、紹介しながらノックを受けるなんてのがいいような気がするけど。
人気があるらしい(筆者は名前も知らなかったが)芸能人による始球式も、日刊スポーツで森祇晶が「清水が目をそらし、精神統一する姿は痛々しかった」に同感。だから先頭打者の赤星憲広に四球を与えたんだな、きっと。
それにしても、タイガースの応援は重みがあってさすが。「野球の応援」という感じがする。筆者は子供の頃からはずっとタイガースファンであったし、全部歌詞を覚えている「六甲おろし」(書けないけど)など、思わず歌ってしまいそうになる。
試合の中身については詳しい方にお任せするが、7回に入ると霧が濃くなってきた。誰か外で火を焚いてるんじゃないか、あるいは熱せられた照明から水蒸気が上がってるんじゃないか、という動きで、まるで標高の高い山の中にいるようである。
7回裏、マリーンズの風船が上がった頃から一段と霧は濃くなる。これじゃ外野手は大変だろうな、と心配していたのだが、心配するまでもなく守備が必要ない本塁打が里崎智也とベニー=アグバヤニの2本。しかし、ここで中断。
中断になっても応援を続けるタイガースファン。改めてさすがです。「晴れろ」コールなんてやっている。これでマリーンズが1点差で勝っていたりすると緊迫した雰囲気になるのだろうが、9点差なのでそんなこともない。いつしか球場全体の気持ちは一体となり、ウエーブが球場を何周もした。一塁側ベンチ前では諸積兼司なんかもやっている。雨で中断の時にはヘッドスライディングを見せてくれたりするらしいが、霧の時のねたはないようだ。
ということで30分強の中断の後(規則で30分以上と決まっているそうな)、試合終了。試合後の海浜幕張駅までの道は、いつもよりもかなり混雑していました。
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